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rule of seas

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第256話 『でっか』
※デリケートな話ですが
ちゃんとふれておきたいところなので
書いています



小名浜から
大型船が
やってきたのは
震災より1週間を過ぎた
3月22日
だった

バージと呼ばれる
作業船と
プッシャーと呼ばれる
押し船だった

バージのほうは71mと
ドック入りしてきた船の中で
一番大きな船だった

この船のいきさつは
こんな感じだった…


大地震があったとき
この船は小名浜の
岸壁にいたらしい

この船は
スパットという
20数mの杭を船首と船尾に
1本づつ持つ船で
津波の警告が出たとき
その杭を
海底へ固定して
津波に備えた


何とか海底にスパットを
立てることができ
その直後
想像以上の
大波がきて
杭の目いっぱいのところまで
船があがったという

しばらくすると
潮が引き始め
潮の引く早さが尋常ではなく
杭の途中で
船体が宙ぶらりんになるほど
早かったらしい

そして
この船は
何十隻も船が流されるなか
何とか空中に
浮いたまま
津波が引き終わるを
見届けた

数分後
大きなきしむ音と共に
船体が海へ激しく落ち
一命を取りとどめてくれた
杭が曲がってしまった

そのまま
岸壁にいたところ
次の津波で押し寄せた
浮きドックと呼ばれる
大きな桟橋みたいなものに
衝突されながらも
持ちこたえ

この船が上げることができる
一番近くの
僕の会社に
やってきた

さっさと直して
小名浜へ戻り
復旧作業に取り掛かりたい


ということだった



この船の上架作業は
難を喫した

まずはその曲がった
スパットを切り落とし
満潮のタイミングで
船を上架させなくてはならない



上架作業ができるようになったのは
24日夜18時…
小雨が降り続いていた

僕は
営業として
勤めているので
事務処理が多く
なかなか
現場に出られない


この船の
上架中も事務所から
見ているしかなかった

19時ごろ

工場長が
事務所にやってきた

「もりくん
現場に行ってきてもいいぞ」

ほんと
この人は
1人1人の気持ちを
よく見ている



ヘルメットをかぶり
暗くなった
船台へ近づいた




なんてでっかいんだ…


船体の塗装が
あちらこちらで
はげて
痛々しい


亀よりも
ゆっくりしたスピードで
船台を上っていく

いつもは
温和な笑顔の
揚場(船を上げる担当)職長の
石さんは
ぴりぴりした雰囲気で
懐中電灯を
せわしなく動かしていた


船に近づいていくと…


71mもある大きな船と
その横にある岸壁との
隙間が
ほとんどない
手のひらも入らないほどだった

「うちで修理する船の中でも
こいつは一番でかいほうだ」

いつの間にか
工場長が後ろにいた

つづく…
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